暮らしのこと
失敗した声こそ
参考にしよう
「お客さんを呼ぶことを考えて
いなかった・・」来客問題
二世帯住宅で暮らす方にアンケート※をとったところ、8割以上が満足を感じています。しかし、細かな点を見れば、「こうしておけばよかった」「こういうところにも気を配っておけばよかった」といった意見もあるようです。二世帯住宅で生活した後に気づいたポイントはどのようなところなのでしょうか。いくつかご紹介しましょう。
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※積水化学工業(株)調べ「一般の二世帯に住む300人WEBアンケート」(2012年)
『自分の親や友達を呼びにくい』
親子二世帯で暮らす場合、子世帯の夫側か妻側のいずれかの親と同居するというケースがほとんどでしょう。そうすると、同居していない親世帯を自宅に招き入れるのに気をつかうということもあるようです。親世帯同士の関係性によるところが大きいかもしれませんが、気軽に親を呼ぶわけにはいかない場合も。同様に、子世帯のママ友や夫の会社の同僚を自宅に呼ぶのにも、同居の親世帯に気兼ねすることも多いようです。
完全分離型や隣居スタイルの二世帯住宅にしておく、ゲストスペースを設けておく、といったことや、親世帯と子世帯の日頃からのコミュニケーションが重要となるでしょう。
「思った以上に話し声が
気になる・・」音問題
建物に囲まれて日当たりが望めない場合、1階部分への採光などを考えて、吹き抜けの空間を設けるケースも少なくないでしょう。しかし、気を付けておかなければ、トラブルが起きてしまう場合もあり得ます。
『吹き抜けを設けたが、声が筒抜けになってしまう』
例えば、1階の親世帯のリビングから吹き抜けになっている場合、リビングにあるテレビの音が上階の子世帯の空間にまで聞こえてきてしまったりというケースもあります。
吹き抜けを設けるのであれば、各世帯の生活スタイルも考慮して、間取りやゾーニングを決めるようにしましょう。また、防音や静音の工夫もぜひ検討してください。建物の仕様やプランをよく練った上で建築すれば、未然に防げるかもしれません。
「ごはんの好みが
バラバラ・・・」食事問題
予算やスペースなどの都合で、キッチンを1つしかつくることができない二世帯住宅の場合、両世帯が納得した食事に関してのルールを、事前にキチンと決めておくことが望まれます。実際に暮らし始めたら、料理や食事の度に双方がストレスを感じる事態になりかねません。
『キッチンを共有にしたが、親からメニューを指示される』
世代によっても食べ物の好みは異なるものです。子世帯が食事をつくるという決めごとをしていたとしても、親側からメニューや味付けなどに対していろいろと指示や要望が出されるような状況では、実際に調理を担当する子世帯側のストレスが大きくなってしまいます。
キッチンを各世帯に設けられれば、問題の発生は防げるでしょう。各世帯にキッチンを設けることが難しい場合でも、どちらかの世帯にメインキッチン、もう一方にはセカンドキッチンをつくっておけば、トラブル回避が可能です。キッチンを1つに絞るのであれば、やはり事前にしっかりとしたルールを決め、双方が不快にならないように暮らしていくことが重要になるでしょう。