土地・間取りのこと
敷地40坪以下で
二世帯住宅を考える
まずは空間確保
完全分離型の二世帯住宅を検討したいけれど、今の敷地でも実現できるのかわからない・・。そうしたお悩みをお持ちの方でもあきらめることはありません。土地面積が40坪(約132m²)以下でも、快適に暮らせる二世帯住宅を建てる方法を今回は考えます。
まず空間の確保を考えた時、縦の空間を活かす視点で「3階建て」があります。狭小地ではよく採用され、例えば1階は親世帯、2階は共有スペース、3階は子世帯と、各世帯を分離してプライバシーを保ちつつ、全員が交流できる空間がつくれます。
また、屋上やスキップフロアを取り入れるなど、工夫すればガーデニングや子どもの遊び場、くつろぎスペースとして有効活用できます。
広く感じるコツ
敷地に制約がある場合、感覚的に空間を広く感じさせる工夫をすることも重要になってきます。そのひとつとして、「採光」が挙げられます。空間の広さが同じであっても、たくさん光が射し込んで明るい方が、より開放的な印象を与えて広く見せる効果があるのです。
よく取り入れられるのが「窓」の工夫。サイズを変える以外に、足元や高い位置に置くことで、光の加減を調節できます。窓以外にも、吹抜けをつくる、壁や間仕切りを減らす、透明感のある素材を用いることで、家の中が明るくなり、視覚的に広さを感じることができるようになります。
それぞれの世帯の独立性がありながら、広さを感じられる採光計画を考えるとよいでしょう。
共用する設備、
別々に設けたい設備を明確にしよう
限られた空間の中では、親世帯と子世帯それぞれが独立したキッチン、浴室、洗面所などの設備を付けられないケースが多いでしょう。まずは、両世帯で共用しても構わない設備は何か、別々に設けたい設備は何かを、世帯ごとに明確にしてみましょう。
どうしても独立して付けたい設備については、一方の世帯に通常のメインとなる設備を設け、もう一方の世帯にはサブ的な簡易設備を設けるといったプランで対応するのがよいでしょう。例えば、親世帯側にメインキッチンを設置し、共働きで昼間は自宅で食事をすることがほとんどない子世帯側には、簡易的なセカンドキッチンを設けるといったプランです。そのほかにも、親世帯には大きめの浴槽のあるバスルーム、子世帯にはシャワールームのみなど、各世帯のこだわりなどを考慮しつつ、現実的なプランを考えてみましょう。