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プレスリリース

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— 前回のアパート入居者調査に続いて —
「アパートオーナーの意識と行動」調査結果について
■初の試み、現行オーナー・潜在オーナー・入居者の比較調査
■重視する条件、オーナーと入居者でギャップ

2007年6月7日
積水化学工業株式会社
 積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:東郷逸郎)は、このほど「アパートオーナーの意識と行動」調査を実施しました。現在アパート経営を行うオーナーだけでなく、将来アパートの建築意向を持つ潜在オーナーも調査対象にし、アパート経営に対する意識と行動の比較を行ったのが特徴です。(現行オーナーはアパート建築当時の意識)
 現行オーナーと潜在オーナーの意識と行動の違いや現行オーナーの反省すべき点が浮き彫りになり、また前回の入居者調査との比較で入居者とオーナーの考え方の間にギャップがあるなど興味深い調査となっています。

■調査結果のポイント

1.賃貸アパート経営の理由…「節税」から「資産運用」にシフト

 賃貸アパート経営をする最大理由は、「収入増」「資産の有効活用」「老後の私的年金」がベスト3。「収入増」は、現行オーナーの22%に対して潜在オーナーは35%と13ポイントもの違いがあります。また、潜在オーナーは「資産活用」に主眼を置いていて、「節税」からシフトしています。

2.アパート経営者の職業…アパート経営は「特別なこと」から「普通なこと」に

 現行アパートオーナーの職業は会社員が44%、自営業が21%、アパート経営を本業としている人は10%ですが、潜在オーナーでは52%が会社員と老後の年金不安を反映し、私的年金としてアパート経営を考えている傾向が強く、アパート経営がより「普通なこと」となりつつあります。

3.アパート建築に関する考え方…意識は高く、より「アクティブ」に

 アパート建築に関する考え方(重視ポイント)はどの項目も現行オーナーより潜在オーナーのほうが高いのが特徴。「周囲の家賃を調べる(調べた)」「事業計画書をつくる(つくった)」といった事前の調査・計画は潜在オーナーの方が高くなっています。

4.重視する条件はオーナーと入居者でギャップ …「賃貸業」から「サービス業」に

 アパートオーナーが想像する入居者の重視点と実際の入居者の重視点の間には開きがあります。オーナーは「機能・利便性」を重視しているのに対し、入居者は「リラックス」を求めており、このギャップを埋めることが今後のアパート経営には重要と言えます。

■調査手法と概要

【調査対象】 築10年未満の賃貸アパート所有者(現行オーナー)と遊休土地所有者で賃貸アパート建築意向者(潜在オーナー)
【調査手法】 インター調査パネルを使ったWEB調査
【有効回答数】 現行オーナー206人、潜在オーナー272人
【調査期間】 2007年1月

■アパートオーナーの属性

(1)性 別  現行アパートオーナーの性別は男性が62%、女性38%、一方潜在オーナーは男性69%女性31%。
(2)年 齢 現行アパートオーナーの年齢は30代28%、40代27%、50代25%、20代16%、60歳以上6%と各年代に分布しています。(平均42.1歳)
一方、潜在オーナーの年齢も各年代に幅広く分布しており、30代37%、40代25%、20代19%、50代12%、60歳以上7%。(平均39.7歳)
(3)職 業 現行アパートオーナーでアパート経営を本業としているのは10%で、自営業、会社員などが兼業でアパート経営を行っているケースがほとんど。現行オーナーの職業は会社員44%、自営業21%、経営者・役員9%、公務員7%。一方潜在オーナーの職業は会社員52%、自営業12%、公務員6%など。将来の年金不安などから会社員が私的年金としてアパート経営に関心を示しているのが特徴となっています。

■所有しているアパートの状況(現在オーナー)

 保有しているアパートは76%が2階建て。3階建て15%、平屋8%。
 2階建ては木造42%、軽量鉄骨36%、鉄筋コンクリート22%ですが、3階建てになると木造は極端に少なくなり(3%)、軽量鉄骨37%、鉄筋コンクリート59%。
 所有しているアパートの棟数は65%が1棟、また7割が10室未満となっています。

■アパート管理への関わり方(現在オーナー)

 入居者募集、修繕、清掃、クレーム対応、退出確認、リフォーム手配、家賃集金などの管理を100%外部委託しているのが半数強となっており、アパート管理は専門会社に任せる時代が進展しています。中でも入居者募集は6割が不動産業者に委託しています。

■アパート経営を考えた理由

 アパート経営を考えた最大の理由は第1位「収入増」以下「資産の有効利用」「老後の私的年金」と続いています。現行アパートオーナーで「収入増」を最大の理由にあげた人は22%ですが、潜在オーナーでは35%、「資産の有効活用」をあげた人が18%に対し22%、「老後の私的年金」は12%に対し12%とほぼ同じ比率となっています。潜在オーナーは現行オーナーに比べて収入増、資産の有効活用意識が強いようです。

■アパート建築に対する意識と行動

 アパート建築に際して重視したこと(潜在オーナーは意向)は、「入居者の満足が高いアパートをつくろうと思う」「建物の安全性にこだわる」「周囲の家賃相場を調べる」「建築前に入居者層を設定する」「建物の間取りや仕様、設備にこだわる」など。
 いずれの項目も現行オーナーよりも潜在オーナーの意識が高く、例えば「事前に周囲の家賃を調べる」は、現在オーナー52%に対して潜在オーナーは87%、「入居者の満足が高いアパートをつくろうと思う」も現在オーナーの68%に対して潜在オーナーは86%、「建物の安全性にこだわる」も54%に対して82%。各項目とも20~30ポイントの格差があるのが興味深いところです。

■建築業者からの提案の受け入れ(現在オーナー)

 住宅メーカーなど建築業者はアパート建築に際して様々な提案を行っていますが、どの項目も80%を超える人が建築業者からの提案を(そのまま受け入れた、大体受け入れた)としています。建築業者の提案をそのまま受け入れたのは、設備29%、間取り28%、入居者層の設定25%、内装デザイン25%、外観デザイン25%、事業計画で23%となっています。

■重視する条件はオーナーと入居者でギャップ

 アパートオーナーが想像する入居者の重視点と実際の入居者の重視点との間にはかなりの開きがあることもわかりました。入居者ニーズがオーナーの想像より高いものは、独身男性の「バス・トイレ別」「ベランダ・バルコニー」「2階以上」「南向き」「角部屋」。逆に低いのは「駐車場付」「地上デジタルアンテナ」など。独身女性については、「オートロック」「モニター付きインターフォン」「防犯セキュリティ」「女性限定」といった項目がオーナーの予想よりも低く、逆に高いのは「2階以上の要望」「バス・トイレ別」「エアコン」「フローリング」といった基本的な設備もオーナーの想像よりも入居者のニーズの方が高くなっています。ファミリータイプでは、「追い炊き機能」「南向き」「駐車場」に対する要望がオーナーの予想よりも大きく、「エアコン」「システムキッチン」はオーナーの予想を下回っています。

■機能性・利便性と居住者のリラックスの重視度に大きなギャップ

 「あなたにとって理想の家とは、何が満たされている家か」の質問に対する自由回答を「機能性・利便性」と「リラックス」に分けてみると、オーナーは「機能性・利便性」を重視しているのに対し、居住者は「リラックス」できることを求めていることがわかりました。

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