■開発背景
小規模3階建ての実態を調査すると、多いプランは1階客間、2階LDK、3階居室というプランニングですが、2階のLDKに人・モノが集まり過ぎの傾向があります。これは、階段空間を最小限にまとめ、各階の床面積を最大限に確保しようとする従来のプランニングが、各階を空間的にも心理的にも分断してしまうことが大きな要因です。孤立感の高い1、3階の寂しさや、そこからくる移動の大儀さが2階LDKへの人・モノの過度集中を生み出すのです。1、3階が有効活用できず、小規模間取りが、より狭くなっている実態が明らかになっています。狭小空間を広く使うためにはタテ方向の活用・移動の容易さが不可欠ですが、『デシオ・BR』は新たな空間活用術でこれを解決しました。
■商品コンセプト
近郊、郊外の小規模敷地に対応し、スタイリッシュで多機能なオープン階段空間の活用により、"どこにいても家族とつながっている"、しかも快適さを高いレベルで維持できる、新たな3階建て住宅のスタイル創出をコンセプトに開発しました。
■『デシオ・BR(ビーアール)』の概要
1.新・階段空間「スキップ・タワー」を新たに開発(特許出願中)
『デシオ・BR』は、新・階段空間「スキップ・タワー」の開発により、ユニット工法ならではの3階建ての容積を余すことなく活用した新感覚の3階建て住宅です。
「スキップ・タワー」を構成する交流コーナー「PIT」は、今まで暗くて狭かった階段踊り場を活用することで生まれた空間で、1階床~2階床間、2階床~3階床間、3階床~3階天井間の中間に自在な形で、最大6層まで配置が可能。32通りのライフスタイルを創出します。
この「PIT」は、「3階建てなのに、2階LDKに人も物も集まり過ぎ、実質、非常に狭い空間になっていること」を解決し、タテとヨコのスペースが程よくつながり、暮らしに広がりを与えています。
2.プラスα空間で立体交流の「楽しさ」「気持ちよさ」「自由自在」を提案
交流コーナー「PIT」の活用で、(1)家族のコミュニケーションを促進("どこにいても家族とつながる"空間構成)、(2)限られた広さでも吹抜け効果で広々と感じられるとともに、通風・採光を向上、(3)半階ごとの移動なので日常の生活も楽。家事を効率化、(4)階段空間も含めてまるごと床面積・容積を使うという発想で、家族の変化にもフレキシブルに対応。『デシオBR』ならではのプラスα空間により立体交流が楽しめます。
3.高耐久無塗装外壁「ビオレジストーンウォール※3」の開発によりLCC大幅削減
「ビオレジストーンウォール」は、当社の独自技術で開発した天然鉱物が主成分の高耐久外壁です。(1)表面の塗装なしでも紫外線や二酸化炭素、その他気象条件などの劣化要因に対し強さを発揮します。また、(2)ALC等の塗装外壁では表現できない最大凹凸14ミリの繊細かつ彫りの深い意匠と上品なベージュ色の無塗装特有の自然な質感により、街並みと調和しながらもさりげない高級感を演出します。さらに、(3)メンテナンスのための塗装が不要で、一般の塗装外壁に比べてLCC(ライフサイクルコスト:住まいにかかる費用「建築費」「光熱費」「メンテナンス費」「リフォーム費」「解体費」をトータルで考えるという発想)を大幅(約3分の1)に削減します。
※3 BIO(Bau Inorganicの略で、住まい、無機物の意。BIOの語意である生命、自然との共存という願いも込めた)とResist(高耐久)の造語
4.暮らし方に合わせた快適空間を実現
『デシオBR』は、セキスイハイムならではの高気密・高断熱躯体をベースに、冬は床下蓄熱暖房システム「ウォームファクトリー」と熱交換型第一種換気除湿・加温システム「エアファクトリー」により、オープンプランでも1階から3階まで温度差が少なく、また、夏は排熱・遮熱システム「クールファクトリー」と「エアファクトリー」により、エアコンだけに頼らない、暮らし方に合わせた快適空間を実現します。
■販売価格/販売目標
販売価格は3.3㎡あたり67万円~。
販売目標は2007年度800棟(デシオシリーズ全体)を計画しています。
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