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2018年11月7日
株式会社住環境研究所
積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:関口俊一)の調査研究機関である株式会社住環境研究所(所長:小池裕人、千代田区神田須田町 1-1)は、このほど「中高年の生活・住まいに関する意識調査」を実施し、結果をまとめましたのでお知らせします。
中高年の家族価値観・生活価値観について、2000年の調査と比較し時系列変化等を捉え、今後の住行動トレンドを探りました。
<家族観について>
1.家族それぞれの自立度が高まる
●「夫婦といえども一人の時間が欲しい」が増加
2000年の調査に比べ「夫婦でも一人の時間ほしい」が12ポイント増加、「夫婦共有の時間を多く持ちたい」は19ポイント減少し、夫婦間での自立志向は高まっていました。
●「家族一人ひとりの生活尊重」「子は自立すべき」も増加
2000年の調査に比べて、「一人ひとりの生活尊重」が 17 ポイント増加となり、「家族のまとまり第一」は27ポイント減少。また、「子は自立すべき」が10ポイント増加、「結婚しても一緒に暮らしたい」は19ポイント減少しており家族のあり方、子どもとの関係、どちらも自立志向が高まっていることがわかりました。
<中高齢期の過ごし方について>
2.自立度アップの背景は中高年の元気化
●どの年代も「あと10年仕事を続ける」、就業年齢は上昇傾向
現在働いている方に「何歳まで仕事を続けたいか」尋ねたところ、50代は75%が「60代まで仕事を続ける」と回答しました。60代では51%が「70代まで仕事を続ける」、70代以上では53%が「80代以上まで仕事を続ける」と、いずれの年代でも半数以上の人があと10年近く働きたいと考えていることがわかりました。
●定年後に向けて「体力」「生きがい」の準備
6割以上の人が定年後の生活に向けて何らかの準備をしており、具体的には「趣味・生きがいづくり」「体力づくり」がそれぞれ3割超で最多となり、次いで「生活費試算」「退職金」がそれぞれ約3割弱、「脳トレーニング」も2割を超えていました。
<暮らし・住まいについて>
3.モノを持たない暮らしの志向が増加し、住まいの縮小望む
●「すっきりシンプルに暮らしたい」が増加
モノに関する意識を調査したところ、2000年の調査に比べ不要なものは処分し「すっきりシンプル」な生活を望む人は13ポイント増加し、スペースの許す限り「モノをとっておく」と回答した人は36ポイント減少しました。
●「広い家に住みたい」よりも「コンパクトな家に住みたい」が多数
住まいの広さについて調査したところ、20%が「今よりコンパクトな家」を、16%が「今より広い家」を希望しており、縮小希望の方が多いことがわかりました。住居形態別では、特に持家戸建て層で住まい縮小希望が多い傾向にありました。
株式会社 住環境研究所
〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-1
神田須田町スクエアビル8F
TEL:03-3256-7571 FAX:03-3256-5993
中高年の生活・住まい関する意識調査
調査目的:家族価値観・生活価値観の時系列変化 等を捉え、今後の住行動トレンドを探る
調査対象:50代以上、既婚、男女
調査エリア:全国(うち53%が三大都市圏)
調査方法:インターネット調査
調査時期:2018年9月
有効回答:1,180件
<比較データの概要>
調査対象:50代以上、既婚、男女
調査エリア:全国(うち54%が三大都市圏)
調査方法:郵送アンケート調査(総合住宅展示場来場者)
調査時期:2000年8月
有効回答:545件
<家族観について>
1.家族それぞれの自立度が高まる
●「夫婦といえども一人の時間が欲しい」が増加
夫婦に関する意識を調べるため、【A】「夫婦といえども一人の時間がほしい、それでこそ仲良く暮らせる」と、【B】「会話があってこそ分かり合える、共有の時間を多く持ちたい」の、どちらの考えに近いかについて聞きました。2000年の調査では【A】系統(「ほとんどAの意見」と「Aに近い」の合計、以下同じ)が39%、【B】系統(「ほとんどBの意見」と「Bに近い」の合計、以下同じ)が35%と比較的均衡していましたが、今回の調査では【A】系統は 51%、【B】系統が 16%となり、【A】系統の方が3倍以上も多い結果となりました。
年齢別では、【A】系統は定年前後の55~59歳、60~64歳で高ポイントとなっていました。また、性別では、男性より女性の方が【A】系統が多く、より自立志向が高いことがうかがえます。
●「家族一人ひとりの生活尊重」「子は自立すべき」も増加
家族に関する意識調査として、【A】「家庭では家族一人ひとりの生活を尊重したい」、【B】「家庭では家族のまとまりを第一に大切にしたい」のどちらを希望するか聞きました。今回の調査では、【A】系統が46%、【B】系統は27%でした。2000年の調査(【A】系統が29%、【B】系統は54%)と比較すると、独立志向が強まっていることが分かります。
また、子どもに関する意識についても、【A】「子どもは社会人になったら自立べきだ(家を出るべきだ)」、【B】「子どもが結婚してもできればいっしょに(近くで)暮らしたい」、のどちらの考えに近いか探りました。今回の調査では【A】系統が50%、【B】系統は13%でした。2000年の調査(【A】系統40%、【B】系統32%)と比較すると、親子間においても独立志向が強まっていることが判明しました。
2.自立度アップの背景は中高年の元気化
●どの年代も「あと10年仕事を続ける」、就業年齢は上昇傾向
今回の調査では新たに、現在働いている方を対象に「何歳まで仕事を続けますか」という質問を行いました。50代は「60代まで仕事を続ける」が 75%で、うち「65-69歳まで仕事を続ける」と回答した方が49%を占めていました。60代は「70代まで仕事を続ける」が51%、70代以上は「80代以上まで仕事を続ける」が53%と、いずれの年代でも半数以上の人があと10年近く働きたいと考えていることがわかりました。
●定年後に向けて「体力」「生きがい」の準備
同じく「定年に向けて準備していること(退職者は準備していたこと)」について聞きました。その結果、「何も準備していない」と答えた人は36%で、6割以上の人が定年後の生活に向けて何らかの準備をしていることが分かりました。具体的には「趣味や生きがいをつくる」「体力をつける、足腰を鍛える」がそれぞれ3割超で最多となり、「今後の日常生活にかかる費用の試算」「退職金や年金見込み額の試算」がそれぞれ約3割弱、「頭をつかう、脳トレーニングをする」も2割を超えていました。
<暮らし・住まいについて>
3.モノを持たない暮らしの志向が増加し、住まいの縮小望む
●「すっきりシンプルに暮らしたい」が増加
モノに関する意識について、【A】「すっきりシンプルに生活したい、不必要なものはどんどん処分する」、【B】「将来使う可能性のあるものは、スペースの許す限り処分せずとっておく」のどちらを希望するか調べました。2000年の調査では【A】系統が28%(【B】系統は58%)でしたが、今回の調査では41%(同22%)に高まっていました。「モノをとっておく」ことから、「モノにしばられない」暮らしへの転換が鮮明な状況です。
●「広い家に住みたい」よりも「コンパクトな家に住みたい」が多数
今回は、新たに「住まいの広さ」に関する認識も調べました。【A】「今の家は大きすぎる、もっとコンパクトな家に住みたい」と、【B】「今の家は狭すぎる、もっと広い家に住みたい」から選択してもらったところ、「どちらともいえない」が多くを占めましたが、【A】系統が20%、【B】系統は16%となり、住まいを縮小する希望が多いことがわかりました。住居形態別では、特に持家戸建て層では住まいの縮小希望が多い傾向にありました。
今回の調査では、家族ぞれぞれの自立度が高まり、子世帯との同居希望も減少していることが明らかになりました。また、「断捨離」や「終活」ブームの影響もあり、モノを持たない暮らしへの志向が高まり、特に持家戸建てに居住する層で住まいの縮小を望んでいることも分かりました。
今後は、子世帯の住まいとの距離にしばられず、元気な中高齢期を過ごすため、好きな場所への「住み替え」、また、子どもの巣立った戸建て住宅の「減築」や今の住まいよりも小さく建て直す「縮小建て替え」が増加するのではないかと推測されます。