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ニューノーマルの時代の住まい方に対する意識調査
―最先端でエコな暮らしに関心が高く、住まい方に「レジリエンス性」がある20代―

2021年1月13日
株式会社住環境研究所

積水化学工業株式会社 住宅カンパニー(プレジデント:神𠮷利幸)の調査研究機関である株式会社住環境研究所(所長:古谷知彦、千代田区神田須田町1-1)は、このほど「ニューノーマルの時代の住まい方に対する意識調査」を実施し、結果をまとめましたのでお知らせいたします。

近年、情報技術の発達や働き方改革などにより生活者の価値観が変化してきており、それに伴い“してみたい暮らし方”や“暮らしたい場所”も変化してきていると考えられます。また、“新しい暮らし方”も多く現れており、人々の耳目を集めるようになっています。

そのような中、新型コロナウィルスの感染拡大によって社会が大きな影響を受け、リモートワークやオンライン会議の普及、自粛等在宅時間の増加など、世の中がさらに大きく変化することとなりました。

本調査(本年10月実施)は、ウィズコロナ、ニューノーマルの時代も見据えたこれからの「住まい方」に対する生活者の意識を明らかにすることを目的として、住宅購入者の多数を占める20代~50代の男女既婚者を対象に“してみたい暮らし方”や“暮らしたい場所”について調査しました。

その結果、今後、住宅取得の主役となる20代の「住まい方」に対する意識に特徴を見出しました。

調査結果のポイント

<新しい暮らし方>

20代は「技術的最先端の暮らし」や「職住一致」に関心大

新しい暮らし方に対し、最も高い関心を示したのは20代でした。20代は「技術的最先端の暮らし」で43%、「職住一致」では34%が“してみたい”と回答するなど、他世代より4~11ポイント(以下pt)高い結果となりました。

<従来からある暮らし方>

20代は「エコな暮らし」や「二世帯居住」に対しても関心大

従来からある暮らし方に対しても、最も高い関心を示したのは20代でした。20代は「エコな暮らし」で50%、「二世帯居住」では35%が“してみたい”と回答するなど、他世代より4~8pt高い結果となりました。

<暮らしたい場所>

20代は「郊外」を筆頭に、多様な場所での暮らしに関心大

暮らしたい場所では、あらゆる場所(郊外、都会、田舎)に対して20代の関心が最も高い結果となりました。その中でも「郊外暮らし」は20代の63%が“してみたい”と回答するなど、他世代より4~13pt高い結果となりました。

調査概要

ニューノーマルの時代の住まい方に対する意識調査

調査エリア  : 沖縄県を除く全国
調査方法   : インターネットアンケート調査
調査時期   : 2020年10月9日~2020年10月11日
年齢・性別  : 20~59歳、男女
婚姻状況   : 既婚
サンプル数  : 31,407
調査項目   : 暮らしに関する14の調査項目につき、定義を示したうえで質問実施

調査結果

<新しい暮らし方について>

1.20代は「技術的最先端の暮らし」など、新しい暮らし方への関心大

「技術的最先端の暮らし」 、「職住一致」、「デュアルライフ」※1 といった新しい暮らし方に対し、最も高い関心を示したのは20代でした。中でも最も関心が高かったのは「技術的最先端の暮らし」で、20代43%と、他世代と比較して4~9pt高くなりました(表中①)。また、「職住一致」では20代が34%で、他世代より7~11pt高いなど、世代間比較において顕著な差が見られました(表中②)。

※1 デュアルライフ:居住の拠点を2か所以上に置いて過ごす(2拠点目の年間滞在日数が20日以上)暮らし方

■新しい暮らし方について:当該項目を“してみたい(続けたい)”と答えた回答者の率(%)

<従来からある暮らし方について>

2.「エコな暮らし」など、従来からある暮らし方へも20代は関心大

従来からある暮らし方に対しても、最も関心を示したのは20代でした。その中で最も関心が高かったのは「エコな暮らし」で、20代の50%、半数が関心を示すという結果となり、他世代を4~5pt上回りました(表中③)。また、「二世帯居住」では20代は35%で、他世代より4~8pt高いなど、世代間比較において顕著な差が見られました(表中④)。

■従来からある暮らし方について:当該項目を“してみたい(続けたい)”と答えた回答者の率(%)

<暮らしたい場所について>

3.20代は「郊外」を筆頭に、多様な場所での暮らしへ関心大

「郊外暮らし」は全体で55%、どの世代においても最も高い結果が出ました。特に20代にその傾向が強く、63%が “してみたい”と回答しました(表中⑤)。同時に他の場所に対しても20代が最も高い結果となっており、20代は様々な場所に対して暮らしてみたいと考えていることがわかりました。

■暮らしたい場所:当該項目を“してみたい(続けたい)”と答えた回答者の率(%)

調査結果に関する見解

今回の調査において、新しい暮らし方、従来からある暮らし方、暮らしたい場所のいずれの項目についても、20代が最も高い関心を抱いていることがわかりました。

新しい暮らし方における「技術的最先端の暮らし」や「職住一致」への20代の関心の高さは、先取性や利便性効率性に対し重きを置いているためと考えられます。

一方、従来からある暮らし方の「エコな暮らし」や「ミニマムライフ」への20代の関心の高さは、SDGsにも記されている環境保護持続可能な消費・生産などに対する意識の現れと見ることもできます。

また、暮らしたい場所において、20代は「郊外」に最も高い関心を示していました。自然環境の良さや利便性に特化した「田舎」や「都会」ではなく、その中間に位置する「郊外」に最も関心が高くなっていることは、様々な暮らし方に関心を抱く一方で、理想と現実のバランスを重視する側面も見ることができました。

総じて、20代が様々な暮らし方・暮らしたい場所に対し関心を持てるということは、住まい方の多様性を許容する「柔軟性」を有しているためだと考えられます。今後(30、40代になっても)もこうした傾向を維持できるのか、注視していきたいと思います。

これまでの生活や慣習が加速度的に変化を遂げていくウィズコロナ、ニューノーマルの時代においては、しなやかさ(レジリエンス)が必要になってきます。そのような時代を乗り切っていくためには、本調査の20代に見られるような住まい方への「柔軟性」も、原動力となっていくのではないかと考えています。

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