建てる前に知っておきたい木の家コラム
2×4、2×6ってなに?
木の家の建築方法を比較解説
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木造住宅を検討するにあたって、「2×4(ツーバイフォー)」という言葉を見聞きしたことがある人もいるでしょう。木造住宅の建築工法の1つである「2×4(ツーバイフォー)工法」は、在来工法と何が違うのでしょうか。この記事では、それぞれの工法の特徴に加えて、「2×6(ツーバイシックス)」との違いについても解説していきます。
2×4(ツーバイフォー)とは?
2×4(ツーバイフォー)とは、家の建材に使われる木材のサイズを表す言葉です。厚さ2インチ、幅4インチの木材が2×4材に該当し、この木材と合板を用いた枠組み壁工法を、一般的に「2×4工法」と呼びます。2インチ×4インチという規格は、乾燥・製材前のサイズを表し、乾燥・製材が済むと厚さ3.8cm、幅8.9cmとなります。
2×4材の寸法(サイズ)
![厚さ2インチ幅4インチのツーバイフォー材](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig02.webp)
在来工法と2×4(ツーバイフォー)工法
「線」で構成される在来工法
在来工法は、木造軸組み構造とも呼ばれる、柱と梁などの軸組みで建物を支える工法です。地震や強風などの建物にかかる水平・垂直の力に対して、斜めに配置された骨組み(筋交い)を入れて補強することで、建物を強化します。柱と梁が独立して各居室を支えるため、間取りの自由度があり、リフォームや増改築がしやすい点がメリットといえるでしょう。
在来工法(木造軸組み構造)
![柱と梁で建物を支える在来工法](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig03.webp)
一方で、構造が複雑になることが多く、建設時は熟練した職人の手作業による「組み立て」や「接合」の技術が必要となります。職人の技量によって施工精度にバラつきが生じやすいことや、工期が長くなりやすいことが、デメリットとしてあげられます。職人の数が減少しているのも気がかりです(国土交通省「大工就業者数の推移」では、1995~2020年の約25年間で半分以下になっています)。
在来工法のメリット・デメリット
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「面」で構成される2×4(ツーバイフォー)工法
在来工法が「線」で構成されるのに対して、床・壁・屋根の各「面」が一体となって建物を支える工法を枠組み壁工法といいます。この枠組み壁工法の一つが、2×4(ツーバイフォー)工法。木材のフレームに合板を取り付けてパネルをつくり、建物を箱型に組み立てて家をつくります。地震や強風などの外力を「面」で受けるため、一般的に頑丈で、耐震・耐火・断熱・気密などの性能が高い点が大きな特長です。
「線」で支える在来工法
![外力が加わると接合部に力が集中する在来工法](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig05.webp)
「面」で支える2×4工法
![外力を構造体全体に分散させるツーバイフォー工法](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig06.webp)
2×4工法は部材が規格化されていることで、在来工法のように職人の技術や熟練度に依存せず、バラつきが少ない一定の施工品質を保つことができます。また、施工方法がマニュアル化されているため複雑な工事が少ないだけでなく、在来工法と比べて工期が短いため人件費削減などによるコストダウンも期待できます。
一方で、2×4工法の「面」で住宅を支える構造は、大規模なリフォームがしにくいというデメリットがあります。窓の大きさを変えたり、壁や床を撤去したりといった工事は難しくなるため、住まいの完成後に大規模なリフォームをする必要がないように、2×4工法での間取り計画は慎重に検討しましょう。
2×4工法のメリット・デメリット
![](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig07.webp)
2×6(ツーバイシックス)とは?
2×4(ツーバイフォー)材よりも大きな木材、2×6(ツーバイシックス)材があるのをご存知ですか?2×6材の幅は、約6インチ(約14cm)。2×4材の約1.57倍の厚みを持つため、家の強度にも差が出ます。
2×4材より1.6倍も厚い2×6材
![幅6インチのツーバイシックス材と幅4インチのツーバイフォー材](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig08.webp)
例えば、積雪などで上から加わる力に対する2×6材の「圧縮強度」は、2×4材の約1.57倍。強風などで横から加わる力に対する2×6材の「曲げ強度」は、2×4材の約2.47倍にもなり、2×6材はより外力に強いことが分かります。
外力に強い2×6材
![ツーバイフォー材とツーバイシックス材における圧縮強度と曲げ強度の違い](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig09.webp)
さらに、2×6材は2×4材より壁内スペースが拡張されます。そのため、より厚い断熱材を入れることができ、冬は暖かく、夏は涼しい断熱性能の高い木の家をつくることができるのです。また、2×4材より壁が厚くなることで、耐震性や遮音性も強化されます。
より高い断熱性と遮音性を実現する2×6工法
![ツーバイフォー材より厚い断熱材が入り、断熱性と遮音性が向上するツーバイシックス材](/lineup/grandtoyou_v/assets_202501/images/column/pic_cl01_fig10.webp)
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セキスイハイムの木の家は、
2×6材を用いたユニット工法を採用
セキスイハイムの木の家「グランツーユーV」は、2×6工法でつくられます。頑丈で厚みのある2×6材を使うことで、耐震性・断熱性・遮音性に優れた高性能な住まいを実現します。
さらに、工場(屋根の下)で住まいの大半をつくることで、職人の技量による仕上がりのバラつきを生じにくくしています。正確な製造・組み立てにこだわり、設計通りの高い精度と品質を保つことで、永く安心して暮らせる木の家をご提供しています。